先日の記事に書いたように、中華パッドで青空文庫Googleリーダー)を読んでみた。ひとつ読んでみたのは夏目漱石「坊ちゃん」である。有名な作品だけど、他より何となくエンタメなイメージでこれまで敬遠していたのだ。
軽妙でさくっと読めた。面白かったのは、主人公の赴任先である愛媛・松山のこれでもかというけなされぶりだ。学生から社会人となるだけでも異世界を感じるのに、それが育った環境とかけ離れた田舎であれば、違和感・反発心は相当なのである。自分にもよくわかる。漱石はこの作品を書き上げて、さぞ田舎社会の中にあっては大声で言えないことが言えた、溜飲の下がる思いをしたんではないか。これからも就職・地方赴任の経験をする人にはぜひ読んでみてもらいたいと思った。