ナマズ稚魚発見!

ナマズ稚魚を探し続けていたが、めぼしい手掛かりもなく半ばあきらめかけていた。
成魚が多くみられる大河川に行き、エサ用のエビや季節の稚魚を確認しながら、これといった収穫もなく、網を片付ける前に岸辺の草べりをなんとなくすくったら、黒い滑らかなニョロニョロを発見。4cm程のナマズ稚魚だったのだ。
これぞまさに灯台下暗し。そのあたりを網ですくったところ、結局5匹ほどを捕まえることができた。
場所は、大河川への用水路の流れ込み地点。用水路と河川の間には堤防があり、水門で遮られている。水門の下流側は逆流を防ぐため滝のように高低差が設けられており、河川から水門より上に魚が遡上するのは不可能と思われる。しかし、そのような状況下でも成魚はかつての習性どおり流れ込みを見つけて水門下まで遡上、産卵を行ったのだろう。
これまで教科書どおり、河川と接続した小川を探していたが、実際の環境下では圃場整備や河川構造物によりナマズが遡上できそうな小川は少ないのだろう。遡上できる流入河川のない大河川でのナマズの繁殖は、このような河原にわずかに残された流れ込みで行われているに違いない。ナマズ稚魚発見のポイントを得ることができた。