ドンコ忘備録

ドンコの観察忘備録を別立てすることにした。
これまでよく見てきたヨシノボリとは行動性、食性等かなり異なるので、しっかり観察していきたい。





同種の他個体には無関心。今のところ共食いもない。



  • 意外な行動性

昼間は水底で石のようにうずくまり、微動だに(人が見ている前では特に)しない。しかし、一度水槽のライトを消し、しばらくしてから明るくしてみると、中層や水面近くを浮遊していることがしばしばある。夜行性のようである。
昼間の印象からは想像しにくいが、ホバリングもかなり滑らかである。
また、結構器用に水草に乗っていることもあり、なかなか愛らしい。

  • 餌魚の採食

川で掬ってきたカワムツやウグイ等、コイ科の稚魚を餌として水槽に入れてみる。すると、それまでじっとしていたドンコが、急に顔色を変えて稚魚を追いかけ始める(このとき、体色も明るく変わる)。
とはいえ、運搬の過程で弱ったものならともかく、元気のいい稚魚を捕食するのは容易ではない。
しかし、彼らは夜目が効く。水槽の明かりを落として暗くすると、稚魚たちはあまり動けなくなる。そこをドンコはふわふわ泳いで獲物に近づき、次々と丸飲みにしていくのである。
事実、数日留守にしている間、水槽の明かりをつけっぱなしにしていたが、餌のため用意していた10匹ほどのカワムツ稚魚たちは全く減っていなかったが、帰宅して夜間消灯した次の朝、稚魚は姿を消していたのである。

  • 餌付け

上記の通り、今のところコイ科稚魚の生き餌しか食べていない。
固形飼料×、クリルを棒に刺して(難しい)目の前で揺らすとかすかに反応するが、食いは良くない。
野生でも、この時期に川べりに群れるコイ科稚魚のそばに見られ、ある時は稚魚を頭からくわえている場面にも遭遇した。野生でも魚食性が強いのだろうか。