雨・みぞれ・雪

今シーズンも当地では雪空が続く。通勤や雪かきに苦労するのが分かっていながら、やはり朝いちばんに窓を開けて積雪を確認する瞬間のワクワク感は何物にも代え難い。
当地は平野部で冷え込みもさほどでもないので、冬本番の時期でも、気温の上がる昼間は雨が降ったりする。深夜が雪だとすると、その間が雪と雨が移り変わる時間帯となる。
そんな時間帯に降るのが「みぞれ」である。
よく雨と雪の交じる空を評して「みぞれまじりの雨」「みぞれまじりの雪」と言われる。氷の核の残った雨をみぞれといい、あとは雨と雪どちらが主体かでこのような表現になるんだろうと違和感なく受け入れていた。
ところが、今シーズンになって初めて知ったのだけど、「みぞれ」の定義とは、

みぞれとは、雨と雪が混じったものをいいます。

気象庁 | 雨・雪について
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq1.html

なんだそうだ。
つまり、雨粒と雪片が同時に降ってくる状況それ自体をさして「みぞれ」と表現する、ということなのだ。砂糖と水が混ざった「砂糖水」に対して、「砂糖水まじりの水」「砂糖水まじりの砂糖」とは決して言わないように(まじっているなら砂糖水であり、みぞれである)。
実際に降ってくる雨や雪を観ていると、完全に雪になりきらない気温の時ではその様子は連続的に変化する。その微妙なニュアンスを表現したい、というときに思わず「みぞれまじりの…」と言いたくなるのだけど、用語としては正しくない、というところか。