島根県立宍道湖自然館 ゴビウス


島根県出雲市宍道湖のほとりにある水族館である。前々から気になっていたけど、思い切って行ってみた。
ここでは、宍道湖と中海という、それぞれ塩分濃度の異なる汽水湖の独自の生物相を紹介している。とりわけ館の名称に「ゴビウス」(=ハゼ科の総称)と銘打っているだけあって、汽水域のハゼに割合大きなウェイトが置かれている。
館内に進み、初めに迎えてくれる二つの水槽では、宍道湖と中海の環境の違いを生息する魚で示している。このうちの宍道湖側の水槽の主役が、マハゼである。

マハゼはおそらく日本人にとって最も馴染み深いハゼだと思うが、反面ありふれすぎていて、水族館でもあまり気合の入った展示をされていることはない。せいぜい河口域の魚の一種として紹介されている程度だと思う。
それがここでは、十分コンディションの良い個体が、数多く、悠々と底面を行き来している。時折、ハゼらしく他の個体と小競り合いをする様子も見られた。あまり色彩鮮やかな種ではないが、ほのかなヒレ先の色づきも味わいがある。ハゼの中のハゼとでもいうべき、ニュートラルな魅力を感じた。
その他、流域の魚を幅広く紹介していて飽きない。大満足だった。もう少し近場なら年に一度くらい行きたいところだが…。
さて、島根を含め山陰地方には来たことがなかったのだけど、米子近辺から見上げる大山の存在感には度肝を抜かれた。雪をかぶった独立峰の美しさは格別だ。今回は天候が今ひとつだったので、また天気の良い時に来たい。

岡山県側の蒜山高原SAから望む大山と蒜山。もう少し雲が晴れていれば…。
SA近辺には先日の雪が残っていた。